木材の選び方

アメリカを中心とした、世界各国より取り寄せた古材からキャラクターウッドまで、多数取り扱っております。
各材料の詳細な情報や画像は建材一覧ページで紹介していますので、ここではラインナップ全体をいくつかの視点で分類してご説明します。
以下に挙げる木材は、記事作成時の代表的な木材です。最新情報は建材一覧ページをご覧ください。

新古による分類

古材

再利用の木材。GALLUPがメインで扱っている商材です。

例えば「大農場の柵だったパイン材」なら、無塗装の表面は紫外線と雨によって退色し、グレーに変化していきます。また風に運ばれた砂や小石が木目の柔らかい部分(夏目)を削り、凸凹を生みます。年数を経たものであるほど、さらに変化は進み、色はシルバーのようになり、深まった凹凸がよりはっきりとした陰影をつくるようになります。

例えば「紡績工場の床だったメイプル材」なら、かつて塗装された表面の保護塗膜には、数えきれないスリ傷が刻まれ、時には重い工具を落とした痕や、機械に注す油の汚れが残ります。また作業区画を分けていた色鮮やかなラインがところどころに現れ、新たに貼られた際に空間のアクセントになります。

このように「材料」「塗装」「使用環境」と「時間」の掛け合わせが生む、唯一無二の質感が古材の魅力です。無意識の行為や自然が時間を掛けて磨き上げた質感は、アンティーク仕上げやエイジング塗装で真似ることはできても再現までには至りません。世界的な需要の高まりもあり、同じものが多く揃うこともあれば、少量が見つかってそれっきりということもしばしばという貴重な材料です。

また、建物の解体時の廃棄物を減らし、新たに木を伐採しなくて済むという点で、環境に配慮した材料でもあります。海外で内装に古材を採用するということは、「環境に配慮している」という企業姿勢を示していることになります。

新材

新品の木材。主にフローリングのみ扱っています。GALLUPの新材には特徴があります。例えば「アメリカン」を冠するオーク・メイプル・ヒッコリーは、材料そのままの自然な表情を生かしたラスティックグレードと呼ばれるものをセレクトしています。色ムラがあったり、節やギシンが含まれていたりしますが、これらの要素こそが古材に通じるような、均一でない天然素材の楽しさを感じさせてくれるのです。他にも三大銘木のチークパーケットフローリングや広幅のパインフローリング等をリーズナブルな価格で販売しております。

不燃古材

古材に不燃注入処理を施したものです。主にボードのみ扱っています。

国土交通大臣認定の不燃古材ですので、法的な規制をクリアすることができます。一般住宅やマンション、商業施設や公共施設の内装に幅広くお使いいただけます。

特徴による分類(用途・サイズ・形状)

フローリング
一言で言うと 床に貼るための木材です。
代表的なサイズ(例外もあります。) 厚み20mm程度。幅は38~260mm程度。長さが300mm~2000mmなど不揃いな乱尺タイプと、全て2400mmなどの定尺タイプ。模様を描くために長さを300mmなどを揃え、サネ加工の向きを半々に分けたパーケットタイプがあります。
用途 床に使われます。他にも、壁や家具・什器の面材、見切り・廻り縁・ドア枠などに使われます。
特徴・注意事項 基本的には木口・木端ともにサネ加工が施してあります。
ボード
一言で言うと 厚み20mm前後の板です。
代表的なサイズ(例外もあります。) 厚み15mm~35mm程度。幅は140~300mm程度。長さは1200mm~4000mm程度。
用途 一般的には壁に使われます。他にも、家具・什器の面材、見切り・廻り縁・ドア枠などに使われます。
特徴・注意事項 基本的にはただの板ですが、表面の質感に価値があります。4面全て(表裏と両木端)が古材面であるものや、3面が古材面であるもの(厚い古材を割いたもの)などがあります。
モールディング
一言で言うと 装飾的な加工が入った細長い材料(または板)です。
代表的なサイズ(例外もあります。) 厚み15mm程度。幅は80~90mm程度。長さは1000mm~3000mm程度。
用途 一般的には壁に使われます。他にも、家具・什器の面材、見切り・廻り縁・ドア枠などに使われます。
特徴・注意事項 装飾的な要素をもった細長い材料です。古材でかつ再利用できるようなものは少なく、あまり入荷しません。
プランク
一言で言うと 構造材として使われていたような厚み40mm以上の木材です。
代表的なサイズ(例外もあります。) 厚み40mm~140mm程度。幅80mm~370mm程度。長さ1200mm~6000mm程度。
用途 天板や棚板、家具・什器などに使われます。他にも、見切り・廻り縁・ドア枠や、床・壁に使われることもあります。
特徴・注意事項 基本的には製材や接ぎ加工の後、表面に仕上げを施して納品されます。2"×4"(ツーバイフォー)から5"×12"(ファイブバイトウェルブ)まで、厚みと幅の組み合わせで管理しています。厚みがある材料ほど幅も広い傾向があります。古材ですので、寸法や樹種などラインナップはまちまちで「その材種が希望ならこのサイズ」「そのサイズが希望ならこの材種」などとある程度選択肢は限られてきます。
ビーム&ポスト
一言で言うと 梁(はり)&柱です。
代表的なサイズ(例外もあります。) 90mm~150mm角程度。長さ1000mm~5000mm程度。
用途 飾り梁や柱、家具・什器の脚などに使われます。
特徴・注意事項 ほぼ角材ですが、断面が長方形の商品もあります。特に梁には木材同士を繋いでいた名残り(ホゾ穴や欠き込み)が含まれています。電動の製材機械がなかった時代のものは、表面に鉈(ナタ)の痕が残っており、手仕事の趣きが感じられます。

樹種による大まかな分類

ソフトウッド(針葉樹)

ハードウッドと比べると密度が低いため「軟らかく」「軽く」「加工や乾燥がしやすい」という特徴があります。成長が速いため比較的安価です。

異なる樹種でも木目が似ており、判別は簡単ではありません。樹種自体の違いや、同じ丸太でもどこから切り出されたかで、色や木目の密度に違いがあります。木目の詰まった良い材料は驚くほど重いことがあります。

ハードウッド(広葉樹)

ソフトウッドと比べると密度が高いため「硬く」「重く」「加工や乾燥がしにくい」という特徴があります。成長が遅いため比較的高価です。

樹種によって木目は様々です。断面に見られる導管の配置によって環孔材・散孔材・放射孔材に大別され、それはそのまま木目の印象として表面にも現れます。色も真っ黒や赤茶などそれぞれ特徴があります。

古材は、アンティーク家具と同じく全て1点物。樹種・風合い・およそのサイズごとにまとめて管理しており、新材のように均一な個体はまず揃いません。そしてそのバラつきこそが、人の手では再現できない古材の魅力です。古材を知っていただくために一番いい方法は、弊社ショールームで実際に見たり触れたりしていただくことです。
お時間のある時にぜひ一度ご来店ください。

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